電子タバコからは副流煙が出ないは真っ赤な嘘だった!

電子タバコからは副流煙が出ないは真っ赤な嘘だった! コラム

電子タバコにも副流煙はある

ご家族やパートナーの副流煙に悩まされたことはありませんか?

身近にいる人が喫煙者である場合、どうしても副流煙の被害を防ぐことが難しいですよね。

では、最近なにかと話題の電子タバコからも副流煙は発生するのでしょうか?

結論からお伝えすると、電子タバコにも副流煙は存在します。

正確に言うと、目に見える「煙」は出ませんが、従来のタバコから発生する副流煙と同じようなものは存在しているのです。

電子タバコは従来のタバコと比較すると、タールが含まれていないものがほとんどですし、

煙が出ないものが一般的ですので受動喫煙は存在しないと勘違いされている方をよく見かけますが実際には違います。

今回は電子タバコから発生する副流煙について解説していきます。

「ニトロソアミン」には発がん性作用も…

電子タバコからは、煙の代わりにエアロゾルという霧のようなものが発生しています。

このエアロゾルは目には見えないので、一見すると健康には害のないもののように思えてしまいます。

しかし、このエアロゾルにはさまざまな身体に害を及ぼす物質が含まれている事がわかっています。

最初に挙げられるのが、ニトロソアミンです。

ニトロソアミンとは、ニトロソ基をもつアミンという化合物のことを指します。

このニトロソアミンの中には、N-ニトロソノルニコチンなどに代表される発がん性物質が存在していることが指摘されています。

見えないミストの中に、私たちの身体をおびやかす発がん性物質が含まれていると思うとちょっと心配ですよね。

ちなみにこのN-ニトロソノルニコチンは、噛みタバコや嗅ぎタバコのような煙の出ないタバコの中にも含まれていますので注意がひつようです。

毒性の強い「ホルムアルデヒド」も

電子タバコから出るエアロゾルの中にはその毒性の強さで知られるホルムアルデヒドが含まれていることもわかっています。

ホルムアルデヒドは、酸化メチレンとも呼ばれており有機化合物の一種です。

昨今は「シック・ハウス症候群」の原因としても注目を集めていますよね。

このホルムアルデヒドは、呼吸器をはじめ目やのどなどに炎症を引き起こさせるという強い毒性を持っています。

またそれだけではなく、発がん性があることも指摘されており、白血病やホジキンリンパ腫などの悪性の強いがんを引き起こすという可能性もあります。

変異原性、催奇形性、発がん性のある「ベンゾピレン」も

電子タバコのエアロゾルに含まれる有害物質のなかでも私がもっとも恐ろしいと思うのがこのベンゾピレンの存在です。

このベンゾピレンは、国際がん研究機関が発行している「IARC発がん性リスク一覧」の中において「グループ1(ヒトに対する発癌性が認められる)」という事項に分類されています。

それほど発がん性が高いことが指摘されているのです。

また、ベンゾピレンが持っている毒性はそれだけではありません。

ベンゾピレンには変異原性といって、DNAや染色体を変形させるという怖い作用もあるのです。

さらに、ベンゾピレンは催奇形性をも持っています。

これはサリドマイド児に代表されるような奇形児を産むリスクを高めるという毒性です。

見えない「副流煙」にひそむ強い毒性。電子タバコの「副流煙」にご用心

今回は電子タバコからでる副流煙について解説してみました。

一般的に言って、正確には電子タバコからは「煙」は出ていません。

そのため、ついつい受動喫煙の危険性がないのではないかと勘違いされている人が本当に多いようです。

けれども、電子タバコからは「煙」の代わりに目には見えないミスト状の「エアロゾル」が発生しています。

そして、そのエアロゾルの中には高い毒性をもった化学物質が大量に含まれているということがわかっていただけたのではないかと思います。

エアロゾルに含まれているどの化学物質の中にも発がん性があるものが含まれています。

見えない煙が出る電子タバコですと、ついつい安心してしまい、副流煙や受動喫煙の存在を忘れてしまいがちです。

電子タバコを吸っている人のそばですと、従来のタバコを吸っている人のそばにいるよりもなぜか大きな安心感がありますよね。

けれども、実は電子タバコからも目には見えない有害物質がたくさん発生しているということを忘れないようにしておかなければなりません。

とくに、妊娠中の方は電子タバコを吸っている人のそばにはなるべく行かないように気を付ける必要があります。

この記事で説明したとおり、電子タバコからでるエアロゾルの中には「ベンゾピレン」という奇形児を産むリスクを高めてしまう有害物質が含まれているからです。

また、電子タバコを吸っている人も電子タバコからは目には見えないけれども大変有害なミストが出ているということをしっかりと自覚しておくことが大切です。

目に見える煙は出ていなくても、必ず喫煙ルームを利用するなど周りの方への配慮を忘れずに電子タバコを楽しみましょう。

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